![]() |
"The cultural Heritage of the wines of Terroir " |
Vinifera プロジェクトマネージャー・フランスモンペリエ SupAgro |
||||||||||||
・果実の成熟度 果実の成熟度はワインのスタイルと製造工程(熟成法、マイクロオキシゲネーション、MLF、補糖の有無など)により決定すべきである。 ・ワインの分類とテロワールの定義 テロワールの初期の定義は「気候や土壌、水など、与えられた土地における相互的な生態系」である(Seguin1988)。「テロワールの概念があるワイン」と「ブランドによるワイン」がある。 ・ぶどう品種 1番目の要因は品種。Vitis Viniferaでは2300種。品種により高温に適しているもの(Mourvedre等)や低温に適している品種(Pinot noir等)がある。 ・気候 2番目の要因は気候。ブドウ栽培に適した気温は年平均気温が10℃~20℃の地域。北緯30度~50度、南緯30度~40度のあたりが適している。 ・ワイン作りの伝統 3番目の要因は人類の伝統。ブドウ畑での工夫として川面の光の反射の利用(モーゼル)、スペインLanzarote島での独特な栽培法などがある。製造現場でも様々な工夫がある。 ・ラングドック地方の歴史 歴史的背景も重要。例えばラングドック地方ではブドウは紀元前600年頃ギリシア伝来、イタリアワインとの競合、イスラム教徒の台頭,運河によるボルドーへの輸送、シトー会の僧侶の貢献、鉄道の開通、フィロキセラによる害、低品質ワインとの戦いなどもテロワールに大きな影響を与えた。 ・近年のテロワールの定義 「地域の特有性であり、人々が、長い歴史の中で自然環境と人的要因を相互作用させ、文化的特長、ノウハウ、実践の組み合わせが発展させてきたもの」と解釈できる。 ・フランスの産地呼称の分類 AOP、IGP等により地域を分類し保護する政策がEU内で行われている。AOPで保護される地域は330に及ぶ。それぞれ厳しい制限を作ることで品質保持に努めている。 ・ブルゴーニュのテロワール 丘陵と河川、村がある場所などにより、1111年からの長い歴史の中で分類されてきた。品種は白がChardonnay、赤はPinot noirであり比較しやすい。 |
|
山梨大学ワイン科学情報共有事務局(山梨大学大学院総合研究部附属ワイン科学研究センター内)
当ホームページに関するお問合せは事務局(wine-sci-infoのあとに@yamanashi.ac.jp)までお願いします。
ホームページに掲載の文章・記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。